政府の諸策にも関わらす、デフレはしばらく続くようです。そこで、デフレ下でいかにすれば生き残れるのかを考えて見ました。

　最近、倒産事件が毎日のように新聞やテレビを賑わせています。倒産事件を分析してみると、ほとんどの場合、手形の不渡りが絡んでいます。
　言うまでも無く、振り出した手形を2回不渡りにすると銀行取引停止処分になります。銀行取引停止だから、現金で商売すれば、何とか生き残れるのではないかと思われる方もいると思いますが、実際のところ、それはほとんど不可能に近いのが実情です。
　そこで、手形の不渡りは何としてでも避けなければなりません。手形の所持者のところへ行ってってジャンプ手形をお願いするのもひとつの方法かもしれません。しかし、彼がジャンプ手形を受け入れてくれるとは限りません。受け入れてくれなければすぐ不渡りです。
　確かに手形を振り出せば支払期限を延ばせるというメリットはあります。しかしその誘惑に負けて手形を振り出せば、資金繰りに給した場合、倒産する確率は非常に高くなります。
　不渡りが無くとも、担保権を実行されるか、強制執行を受ける可能性は無くは無いのですが、その場合、現実問題として債権者(特に銀行など)がそれらの権利を行使するのはまれです。
　つまり、手形(先日付小切手も含む)さえ振り出していなければ、どんなに資金繰りが悪くなっても倒産する可能性は非常に少ないのです。
　デフレ下においては、いつ何時、連鎖倒産等に巻き込まれて、資金繰りに窮することになるとも限りません。
　支払期限を伸ばせるという誘惑に駆られて、手形を振り出すようなことはやめましょう。